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万一のイベントリスクに備え、大きな利益を狙う投資戦略の考察

2023年1月18日

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仕事をしながら投資・トレードをしています🔶インデックス投資とスイングトレード🔶オプション・分割売買による柔軟なリスク管理を採用🔶取引銘柄は日本株(かぶオプ)・米国株(米国株オプション)・通貨(FXオプション)・株価指数(日経225オプション/先物)・商品先物と幅広く🔶FP資格勉強中

日銀政策決定会合イベントに備えるポジション

今日は日銀政策決定会合がありました。
会合前は「イールドカーブコントロール撤廃があるのではないか」との噂が流れ、
円高・株安の予想が出回っていました。
しかし、日銀の発表は、現状維持であり、大幅な円安、株高となりました。

私は日経225のプットオプションを購入し、下落に備えるポジションをとっていましたが、
損切りになりました。

ここで「コストを毎回支払って重要事象に備えるポジションは有効なのか」ということを
再考することになりました。

重要事項に備えることは大きな利益を前提とする

例えば日銀政策決定会合と新総裁決定で、
何かしらの値動きに備えるとします。
ここでは株安に賭けるとして、50円のプットオプションを買うこととします。

最大利益になればオプションの価格が倍の100円以上になり、
外れれば最悪半額の25円になるとします。

このポジションをとる機会は、今回の会合を含め
1・3月の会合、新総裁発表、4月新総裁下での会合と、
全部で4回あることになります。

全部の機会で損失を出せば、最大25円×4=100円のコストとなります。
一方、最大利益は最大50*4=200円以上と計算上なります。

このようなポジションには前提があります。
「万が一が起きた時に備えたことで、大きな利益になること」です。

コストをイベント(同種の事象とは限りません)毎に支払い、
結果としてそのうちの一回が大当たりし、
資産を大きく増やせれば、この戦略は成功です。

勝率とリスクリワードが分かれば、
そのトレードがトータルプラスを目指せるものか判断がつきます。
しかし、イベントトレードの性質上、
「備えること」が本当にトータルプラスになるかどうか、
それはすべて終わってからしかわかりません。

また、結果として資産を大きく増やすということは、
それなりのリスクを毎回取るということになります。
重要イベント毎に、それなりのリスクを取っていたら、
コストを払い続けることになり、
それは破産してしまうのではないでしょうか。

毎回コストを支払うよりは、重要な局面に絞ってリスクを取る

しかし、万が一が起きた時の値動きにはとてつもない魅力があります。

例えばロシア・ウクライナ戦争の勃発は、
誰もが抱いた「戦争は起こらないだろうと」という考えを裏切るものでした。
ゴールドは地政学上の不安から勃発前から少し上がり、
勃発後は急騰しました。
ロシアの通貨・株価指数は暴落。
ポジションを持っていたトレーダーは大きな利益を報告しました。

コロナウィルスの流行は、
世界同時株安を引き起こしました。
株式のパニック売りが出る状況は、まさにプットオプションの独壇場でした。
10年に1回あればいいというアホボラと呼ばれる、
オプションのインプライド・ボラティリティが急騰する局面になりました。

ここから考えられることは、
毎回それなりのコストを支払うよりは、
「非常に重要な局面に対してだけ大きなリスク・コストを支払う」ことの方が、
「万一に備えるポジション」として有効なのではないかということです。

「万一に備えるとは毎回備えるという意味ではない」ということです。

重要な局面の選定方法

どうやれば「非常に重要な局面で備えること」が可能になるのでしょうか。

チャート

一つ目は「起こる前にチャート上で有利なポジションを取っておく」
ということがあります。

コロナショックの場合、日経平均は高値天井圏にありました。
コロナウィルスが中国で広がったというニュースの戻り高値で売っていたとしたら、
中国以外にウィルスが広がったというニュースがあった時点で、
利益の出ていたポジションであり、
余裕をもってホールドできていたのではないでしょうか。

市場の織り込みがない

二つ目は「万が一の事象が織り込まれていないときにポジションをもつ」
ということがあります。

重要事象に対しては、センチメント・コンセンサスが存在します。
もし万が一の事象が織り込まれていれば、それは事前に値動きとしてあらわれ、
事後になっても大きな値動きにはならないかもしれません。
むしろ、材料出尽くしとなり逆行する可能性があります。

サプライズが大きければ大きいほど、
その順行する値動きは大きくなり、備えていた甲斐があるということです。

ペイアウトの非対称性

三つめは、「ペイアウトの非対称性を利用する」ということです。

一連のトレード結果のリスクリワードは結果が出るまで不明ですが、
どこで損切りするか、どこで利食いするかの利益の出方は
コントロール可能です。

特にオプションの買いポジションは、ペイアウトの非対称性があるため、
それを戦略に利用することが可能です。

損切りコストを圧縮し、利益を伸ばせるのであれば、
戦略はトータルプラスへと技術的になる余地があります。

「万一に備えること」とFOMOを混同してはいけない

トレーダーの心理的要因についても言及します。

大きなイベントに対して、
トレーダーは「取り残されなくない。市場に参加したい」という欲求に駆られます。
いわゆるFOMO(取り残され不安)です。
この心理に振り回されると、余計な取引をしてしまいます。

毎回重要イベントに備える・参加するということが、FOMOに起因していないか、
十分チェックする必要があります。

あえて備えないという選択肢

最後に、「あえて重要事象に備えず、参加しない」という選択肢があります。

市場の反応、ファンダメンタルの変化だけを参考にするという選択肢です。

事象の前に備える(あるいは上下に賭ける)市場参加者、
アルゴリズム取引による事象の織り込み、
事象後のボラティリティをトレードする市場参加者・・・。
イベントがあるごとに上記の「織り込み」ラピッドサイクルが繰り返されます。

しかし、このサイクルではないところにも
投資・トレードの源泉はあるような気がしています。

立て続けに起こる事象を俯瞰し、
要となる流れをつかんでポジションを取る。
その方が毎回コストを支払うよりも、
落ち着いてより大きな利益が望めるのではと考えています。

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