SNSで感じられる発信者のメンタリティ
投資・トレードではSNSを頻繁にツールとして利用します。
そこでは有用な情報もありますが、
発信者自身のメンタリティが直接伝わってくるものもあります。
明らかに拙い戦略で取引しているのに、
強気なロットを張ってしまう人がいます。
他人からのアドバイスを障害とみなしてしまう人もいます。
自信過剰の心理と影響
自分のありようを振り返ってみると、
「相場にさえ生き残れば技術や利益は後からついてくる」という考えで、
相場に食らいつこうとしていることに気づきました。
これらのメンタリティに共通することは「自信過剰」です。
自信過剰は不合理な行動を引き起こす原因になります。
自分だけはいずれうまくいく。
自分のスタイルを貫けば光明が見えてくる。
これだけ努力したのだから、うまくいかないはずはない。
こうすれば自分に利益が舞い込んでくるはずだ。
これだけの含み益、これは自分の実力と運がなせるものだ。
これらの気持ちはある種の楽観を抱かせ、
投資・トレードの苦痛を緩和します。
モチベーションとなりえますし、相場に向かう勇気になりえます。
しかし、過度な自信は大きな損失発生の可能性を増大させますし、
視野が狭まり、相場にのめりこむことにもつながります。
また、リスクに対して無防備にもなります。
自信過剰はメンタルコントロールしにくい感情
投資・トレードではメンタルが大事とよく言われ、
自身の振り返りが重要視されます。
ただ、その中でも「自信過剰」はメンテナンスされにくい領域のように
思われます。
自信過剰から「強欲」が発生し、より多くの利益を求めるようになった時、
その姿をはっきり見せますが、普段は身を潜め、
投資家・トレーダーの楽観的な考えに潜んでいる気がします。
自信過剰に対して何か対策をすることができるのか、
この記事を書きながら考えていたのですが、
結構難しい問題なのではと思います。
メンタル維持によく行われるのは、
マイルールの制定、「自分を律すること」ですが、
それをそのまま適用することも難しいように思えます。
強いて言えば、自信過剰から「強欲」が発生した時、
資金管理ルールから絶対外れないようにするということでしょうか。
危険性の認識が第一
投資・トレードの姿勢に潜んでいるのが自信過剰であり、
その危険性に気づき、思いを巡らせてみるのが、対策の第一歩だと思います。
ある意味、気づきによって、投資・トレードへの姿勢を変えられる貴重な要素とも言えます。
誰かの非合理な自信過剰は誰かの利益
数多くの人が損失を出す中でそれでも循環するのが市場です。
きっと自分も含む彼らは少なからず自信過剰で、
それゆえ失敗し、不合理な行動を繰り返し、
その損失を別の投資家・トレーダーに利益として分け与えているのです。
誰かの自信過剰は利益の源泉にもなり得るということです。
楽観・悲観・ブル・ベアなど、
市場には状況を言語化してメタ認知しようとする試みがなされ、
そこから利益が生み出されています。
自信過剰もメタ認知の対象とすれば、
まわりまわって利益を増やす源泉になることができるのではと考えています。