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曲げ師はなぜ相場の逆を行く?共通の要素を考察し反面教師にする

2024年4月21日

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仕事をしながら投資・トレードをしています🔶インデックス投資とスイングトレード🔶オプション・分割売買による柔軟なリスク管理を採用🔶取引銘柄は日本株(かぶオプ)・米国株(米国株オプション)・通貨(FXオプション)・株価指数(日経225オプション/先物)・商品先物と幅広く🔶FP資格勉強中

相場を曲げるとは

皆さんは、投資・トレードをしていて、「相場を曲げる」ことはあるでしょうか。

「曲げ」とは、自分の相場に対する予想が外れ、頻繁に逆へ行ってしまうことです。

曲げが続く人を、「曲げ師」と呼んだり、「逆神」と呼んだりして、
「その人の逆を行けば利益になる」ということで、
結構な注目を集める人もいます。

この曲げがなぜ発生するのか、
曲げ師だけではなく、自分たちの中にも曲げの要素が含まれていないのか、
を考えると、結構発見がありそうです。

曲げて、相場の逆を行ってしまう時、何が起こっているのでしょうか。

曲げ師の典型的パターン

曲げ師の発言を見てみると、
素直に大衆心理に従っているというわけではなさそうです。
また、相場知識が浅いわけではなく、一家言持っていることも少なくありません。

大衆心理に従わないので、それに近いトレンドフォローは行いません。
それに耐えます。
予想に当てはまるタイミングは虎視眈々と狙い待ちます。
しかし、我慢が出来なくなってきます。

予想も当初とは異なり、変形をはじめてきます。

相場を複雑な読みあいととらえた結果、
「トレンドが終わり切ってからの押し目の順張り」という
へんてこなところがベストタイミングに思えてきます。

我慢できなくなり、
大勝負とばかりにロットを上げてトレードし、逆行して爆死。

・・・というのが、曲げ師のパターンの一つかと思われます。

「曲げ」に共通する要素を考察する

今回の記事は、曲げ師をバカにするのが目的ではありません。

自分たちにも「曲げ」の要素を持っており、
油断していると落とし穴にスポッとハマる可能性があるので、
「曲げ」を冷静に考察し、その現象を避けることを考えます。

「曲げ」の概念は厳密に絞り込むことは難しく、
今回は先ほどの一例から考えられるところだけを扱ってみたいと思います。

曲げ師は・・・

  • 適切ではないところで忍耐を使っている
  • 相場に対して謎の心理戦をしている
  • 一つ一つの勝負に対して入魂している
  • 含み損はチャラになるまで抱える
  • 同じ間違えを繰り返す

ところに共通する特徴があるようです。

適切ではないところで忍耐を使っている

一つ目についてです。

忍耐力を使い切ったワーストタイミングで
ポジションを持ってしまうということが曲げを発生させています。

このことから思うことは、
一般的にトレード機会をスルーするということは、
忍耐力を消耗させることだと改めて認識する必要があります。

もちろん、自己規律によってそれを律するということが一般解なのですが、
自己規律だけでは、我慢できなくなる落とし穴を埋められないのかもしれません。

精神力を消耗すると、相場に対する認識も歪んできます。

考えられる改善策としては、
あまり「耐える」という行為に結び付けないことが、
忍耐を長く続ける重要な要素なのかもしれません。

それは例えば、
裁量の材料判断基準を明確化したり手法化したりすることで、
負荷を減らすなど、消耗をとにかく避けるということです。

相場に対して謎の心理戦をしている

二つ目についてです。

曲げ師は、
「相場予想の成否は、相場を読み切れるかどうかにかかっている」
ということを思い込んでいます。

センチメントや銘柄の強弱は重要です。これ自体はエッジになりうるものです。
ファンダ材料をもとにした、仕掛けなどもあり、
その流れに乗れば利益になることも少なくありません。
また、市場心理をメタ認知することは、自分を優位に持っていける可能性があります。

曲げ師がそれをうまく活用できないのは、
あまりにも読みあいの心理戦に傾倒しすぎており、
そのほかのトレード要素を軽視してしまうためです。

一つ一つの勝負に対して入魂している

三つ目についてです。

曲げ師はあまりにも一つ一つの勝負にこだわっています。

ザ・相場師であれば、
生き死にのかかった一発大勝負という生きざまもあるかもしれません。
しかし、ほとんどのトレーダーは、100回1000回と取引し、
確率的・統計的な結果の中から利益を出すというプロセスは無視できません。

一つ一つ勝負にこだわってしまうと、視野が狭くなり、
確率的・統計的にものを捉えることができなくなります。
連勝を狙ったり、無謀なロットを掛けたくなります。
そうして曲げ師は大敗を喫して、それが注目を集めるのです。

含み損はチャラになるまで抱える

四つ目は、トレードにおける失敗の型と言えそうです。

損大利小、あるいは含み損を育てる行為は、トレードを失敗に導きます。
これをしている限り成功はありえません。

リスク・資金管理の失敗により、その帰結は損失となります。
曲げ師や逆神の逆を行けば成功となる根拠になります。

同じ間違えを繰り返す

5つ目は、曲げ師ではなく自分の身を振り返る必要があります。

トレード記録をつけていなかったり、
間違えに気づいても修正しなかったり、
あるいはルールを作っても守らなかったりして、
同じところをぐるぐる回るような状況を作ってしまうことです。

これは少なくない人が陥っています。

投資・トレード技術を成長させる重要な要素として、
「間違えや改善点をしらみつぶしに直して、同じ間違いを起こさない」
というのがあります。

曲げ師がいつも同じ状況を引き起こすのは、
お金や勝負に気を取られ、
自身の成長が投資・トレードの改善に必要なことを軽視しているからと思われます。

わが身を振り返る

以上で、曲げ師の要素を考えてみましたが、
私自身「曲げ」の要素は持っているのではないかと思っています。

年一回程度の大きなトレンドが発生する。
ポジションが持てなかった。
そのトレンドを利益にするにはどうすればよいか検証する。
一応の手法を考える。
次からその手法を頭に入れつつ、監視を継続するが、
全く大きなトレンドは発生しない。

そうです、その相場はもう終わってしまったのです。

監視量と情報収集の増加だけが起こり、負荷が大きくなります。
忍耐力の消耗と、監視銘柄の増加により、
大きなチャンス以外の些細な取引機会にだけ目が行くようになってしまいます。

その結果いらないトレードが増えるのです。

おわりに

趣味の良くない話ではありますが、
投資・トレードにおいては、自分自身だけでなく、人の失敗も
大きな糧として利用することが可能です。

もし、成功譚ではなく失敗談の情報を得たとしたら、
その情報を考察してみて、自身の投資・トレードの改善を図る
というのは、
非常に有効だと思われます。

投資家・トレーダーの成功パターンは多様ですが、
失敗パターンは驚くほど似通っています。

その失敗を避けることで、必ず成功するわけではありませんが、
少なくとも、落とし穴に陥って進歩のない状態になることは、
避けられるのではないでしょうか。

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