FOMOとは何か?
FOMOという言葉を聞いたことはあるでしょうか?
FOMOとはFear Of Missing Outの略語で、「取り残される不安・恐怖」のことです。
SNSでよく使われる用語で、
「仲間や友人に置いて行かれたくない心理状況」を指しています。
投資・トレードにおけるFOMO
最近、FOMOが投資・トレード分野にも使われることを知りました。
値動きやチャンスを見逃してしまうことを恐れ、
余計なポジションを持ってしまい、
苦しんだり、結局損をすることを意味しています。
ポジポジ病、つまり常にポジションを持たなければ気が済まない状態は、
投資・トレードに対する中毒性から来ていると思っていましたが、
FOMOなどの「恐怖・不安」からも来ていると考えるようになりました。
プロスペクト理論のように、
人の投資・トレードに対する心理的不合理性の一要因にも思えます。
そう考えると、FOMOの視点から自分の投資・トレード姿勢を見直すことは、
収益改善のとても有効な手段ではないでしょうか。
私の投資・トレードの課題
私の投資・トレードの話になりますが、喫緊の課題として「FOMOの克服」があります。
「チャート的な何か」や「イベント的な何か」をチャンスとして認識してしまうと、
その売買シグナルを無視することができなくなってしまうのです。
それをスルーしたときの利益を逃したくないと思ってしまうからです。
こうなると、監視銘柄を増やした分だけ売買シグナルが増え、
未熟な投資・トレードを行うことになります。
証拠金や原資が足りなくなったり、負荷が大きくなったりしますが、
根本的な問題はそれらではなく、
この状況を引き起こしているFOMOをコントロールできていないことにあります。
FOMOを克服するための対策
FOMOは人間の恐怖を根本にしているためコントロールするのは非常に困難ですが、
以下に対処法のアイデアを書いておきたいと思います。
これは「どのように投資・トレードを絞り込むか」という問題と背中合わせです。
トレードシグナルの質を精査する(足切り基準を設ける)
多くの銘柄を監視し、売買シグナルを発見したとします。
チャート的なもの、ファンダメンタルを伴うものなどいろいろあります。
「チャート的なものだからファンダメンタルより売買シグナルとして質が悪い」
ということではありません。
ただ、監視銘柄を増やすほど、
「すべての売買シグナルに対応してポジションを持つ」ことは
実質的に不可能であることは明確に受け入れなければなりません。
また、ポジションを持てたとしても、取引回数が増えれば増えるほど、
優位性は減り、取引コストだけが重くのしかかることも受け入れなければなりません。
そこで、シグナルに順位をつけて、
「低い順位のシグナルは相手にしない」ということを取り入れます。
例えば、セットアップ(リスクリワードのよいトレード環境)がしっかりしていないもの、
ただの思いつきで検証もされていないものは順位が低くなります。
また、イベントトレードでは順位をつけにくくなりますが、
イベントの前後で監視できないものや、
イベントの結果を前もって決めつけて賭けのポジションを持つアイデアなどは
順位を低くするという手があります。
イベントによってチャート上でブレークを起こすというのであれば、
そのブレーク予想を精査して順位付けを行います。
「シグナルの順位付けも投資・トレードにおける冷静な精査作業」であるという
認識ができれば、
FOMOによる感情的な取引から距離を置けるのではないかと思います。
終わりに
FOMOは多くの投資家やトレーダーが直面する課題です。
しかし、冷静に対処し、シグナルの質を精査することで、
感情的な取引から距離を置くことができます。
私自身もこの課題に取り組み、
より良い投資・トレード環境を作り上げていきたいと考えています。