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書籍紹介・レビュー『天才数学者、株にハマる』

2020年5月2日

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Avo

Avo

仕事をしながら投資・トレードをしています🔶インデックス投資とスイングトレード🔶オプション・分割売買による柔軟なリスク管理を採用🔶取引銘柄は日本株(かぶオプ)・米国株(米国株オプション)・通貨(FXオプション)・株価指数(日経225オプション/先物)・商品先物と幅広く🔶FP資格勉強中

どんな書籍?

2004年出版の本。
ワールドコム株に大金を注ぎ込んだ、著者は数学者であり、
ランダムウォーク、市場効率化仮説から始まる様々な話題を詰め込んだ一冊です。
数式は出てこないので、気楽に読めます。

amazon書籍ページへ

本のレビュー・・・重要な「共有知識」という概念

株を始めてしばらく経って思うのは、この本に出てくる話題は、
「株を始めるときにぜひとも知っておきたい」ものばかり。
どうしても投資やトレードが上手く行かなくて、
この本を読んでみると全く知らない話題がある…というときに、
その話題はあなたにとっての「落とし穴」なのかも
しれません。

とくに印象的だったのは、「共有知識」という概念。
共有知識は経済学者ロバート・オーマンが提唱したものです。
それは以下の定義によるものです。
ややこしいので、なんとなくで感じてください。

ある情報について、グループの構成メンバーがそれぞれ皆その情報を知っており、
他のメンバーがその情報を知っていることを知っており、
さらに他のメンバーがその情報を知っていると自分が知っていることを
他のメンバーが知っていることを知っている…ということが続くときに、
この情報は共有知識と呼びます。

要は、「これを知っていることを知っていることを知っている…」と
他者と自分をループしていきます。
本では、この定義から導き出される論理的帰結によって、事件が突然発生したり、
株価の乱高下が発生することを説明しています。

ふと思うのは、株価・為替・原油の価格そのものですら、
東京・欧州・ニューヨークと取引時間が移る中で、
共有知識へと変化しているということ。
これはどれだけ市場が効率化したとしても残っている、
人々やAIのフィードバック回路であり、
(実際の市場がストロング型効率性でなければ)
投資やトレードの利益の源泉となりうるものです。

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