はじめに
「勝ち組になる方法」は勝ち組の人が書いてこそ意味があるのではという意見もありますが、
試行錯誤中の考えを記事にまとめることで、
新たな発見ががあるのではと思い書いてみました。
勝ち組と負け組の非対称な定義
投資・トレードの勝ち組は、
「継続して取引から利益を上げている。その結果として豊富な資金を持っている」
と定義します。
一発の爆益で勝った場合などは除外され、あくまで継続性が大事です。
負け組は
「繰り返しミスをするような構造にハマって、大きな損失を積み重ねている」
と定義します。
ここでは勝ち組の定義の逆である、
「トレードのパフォーマンスが悪く、継続して損失を出している」
とは定義しませんでした。
その理由の一つとして、必然的なドローダウンがあります。
資金管理やロット、勝率によって異なりますが、
全資金の20%~30%を失うことは十分ありえます。
負けが込んでいるから、負け組にいるとは言えないわけです。
負け組には構造的な問題が存在する
注目すべきは、損失を出すことが「構造的」となっていないかということです。
「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」という
有名な格言があります。
負けトレードは振り返れば、なにかしらの反省点や改善点があります。
確率が結果を大いに左右するトレードをしているのに、
負けトレードを振り返れば、反省点が出てくるのはなぜでしょうか。
もちろん「こうなればこうなったはず」という後悔もあります。
また、反省点には何かしらの心理的なバイアスがありますが、
「負けにつながるようなことをしている」ことが、
無意識のうちに自覚しているから反省点として出てくるのであり、
それが負け組が負ける「構造」に対する気づきとなります。
負け組がハマる構造
負け組がハマる構造とは何でしょうか。
それは、シンプルに「同じ失敗を繰り返す」ということです。
ポジションを持ちたくて仕方なくて、
たいした根拠もないのにエントリーしてしまうことを、
繰り返してしまう・・・など。
利益の出ないことを繰り返していては、
よくてトントン、悪くて損を積み上げてしまいますが、
それを止められないことが「構造的」です。
失敗を繰り返す「構造」に対抗するため、
メンタルやマイルールの重要性は繰り返し唱えられています。
しかし、それらを構築してもなお難しいのは、
負ける構造は中毒・依存・恐怖という
人間の本能に深く根付いたものに起因するからです。
「継続してトレードから利益を出す」というのは、
都度都度本能に打ち勝つか、本能に対抗するノウハウを作り上げ身につける、
ということを意味し、それが勝ち組たる所以になります。
トレード記録は負けの「構造」を可視化する
トレード記録を付けると、
自分があらゆる形で負けの「構造」にハマっているのが分かります。
プラン通り持てないポジションを持ってしまい、
少し逆行すると損切りしてしまう、損切り貧乏。
大きな値動きについていこうと突っ込みロングをしてしまい、
損切りラインもあいまいなまま逆行され、
それなりの損失で泣く泣く損切りする・・・など。
勝ち組は「手法」だけで勝っていない
手法というのがあります。
勝ち組は「手法」があるから勝っているのでしょうか。
それは否定できませんが、それだけで勝ち組である理由にはなりません。
システムトレーダーは、
利益の継続して出る売買システムと資金管理システム(=手法)を持っています。
しかし、実際トレードして分かるのは、そのシステムを信じて、
あくまでも機械的にポジションを扱えるかという「胆力」が必要です。
また、少しでも勝率が高くなる要素、利益の伸びがよくなる値動きの特徴を
必死になって探し、長い時間検証しています。
売買シグナルに従って涼しい顔をしているように見えるシステムトレーダーは、
水面下では必死に足を漕いでいます。
裁量トレーダーはどうでしょうか。
システムトレーダーの要素と共通している部分が実は多いように思えます。
利益を上げる値動きの特徴を引き出しや手法として持っていことも重要ですが、
冷静にポジションを扱えることや、
自分の思う基準に合致するタイミングを待てるかどうかなども必要とされます。
勝ち組になる要素は総合的なバランスとパフォーマンスの目標値による
さて、勝ち組になるには今まで挙げた要素を、
すべて兼ね備えたスーパーマンにならなければならないのでしょうか。
これについては、
出したいパフォーマンス、取引時間軸、扱う銘柄、資金(入金力)の
各条件のバランス・綱引きになると思います。
長期投資と呼ばれる部類の取引になれば、
必要とされる要素は少なくて済み、
損失が出ないように許容される範囲も広がります。
米国株、長期投資、企業の優良な財務内容と決算を必ずチェックする、
金利と景気に敏感、暴落で売らずむしろ買うスタンスを忘れなければ、
失敗は少ないように思えます。
パフォーマンスは多くを望むことはできませんが、
入金力が大きければこれで投資として成功の部類に入るのでないでしょうか。
パフォーマンスを高く、取引時間軸を短く、
小資金でその資金あたりの取るリスクは多めで・・・
となれば難易度は跳ね上がります。
難易度に応じて、勝ち組に必要とされる各要素に「閾値」が存在し、
総合的な意味で閾値以上になると、
勝ち組が行う取引姿勢で行えるのではと考えています。
自身の改善点
自分の話にはなりますが、自身にはまだ負ける構造が残っていると感じます。
トレード履歴からの改善点を洗い出しを、
このブログのパフォーマンス記録として行っています。
「改善の繰り返しで勝ち組になれる」のかは、まだ分かりません。
ただ、取り入れられる要素はできるだけ昇華させて、
必要とされる「閾値」に到達できるよう、努力していきたいと思っています。