はじめに
この記事では、
シンプルなシステム(売買ルール)のアイデアを公開しています。
システムトレードのブログやウェブサイトでは、
売買ルール開発に役立つアイデアやヒントが公開されていることがあります。
時には、具体的なルールが書かれていることもあります。
私もそのような記事を読むと非常に参考になりました。
恩返し…ではありませんが、
今回、この記事では実際にシステム(売買ルール)を公開し、
他の方のシステム開発に役立てられればと考えました。
後述しますが、このまま実運用をすることは難しいです。
ぜひ、売買ルールの背景にある需給を読み取っていただき、
アレンジを加えたり、
新たなルールを開発したりしていただければと思います。
ルールの詳細
仕掛けルール
- 2日連続で陽線
- ローソク足の実体の幅がATR(5日間)の1.25倍以上
- 当日始値が1日前の終値より大きい
- 以上をすべて満たした場合、
当日高値+ATR(3日間)*0.10で翌日「寄付」指値で売りを仕掛ける
手仕舞いルール
- 当日大引けで手仕舞いする
イザナミでの設定例
検証ツール「イザナミ」での設定についてのスクリーンショットは以下の通りです。


全銘柄のバックテスト結果は以下の通りです。

資産曲線は以下の通りです。



ルールの補足説明と課題
ルールとしては非常にシンプルなデイトレ空売りルールです。
市況判定や資産曲線を整形するための条件が、まったく入っていない状況ですが、
資産曲線は比較的利益の出そうな形をしています。
2013年以降に、一番利益が出ています。
実運用を目指すには、
- 特に2013年と直近のドローダウンをどうするか
- 時折起こる数年のプラトー(利益も損失も出ない期間)をどうするか
- 市況判定をどうするか
- そもそも空売りできる銘柄かどうか
という点に改善が必要です。
この売買ルールの利益の源泉は、
仕掛けルールの2番目「ローソク足の実体の幅がATR(5日間)の1.25倍以上」
にあるようです。
この条件を生み出す背景にある需給を読み取れれば、
欠点を克服した新たな売買ルールを開発できるかもしれません。